カテゴリー
未分類

海の向こうから伝わる、名将の存在意義

海の向こうで「名将」の復帰が決まった。

米大リーグ、ホワイトソックスの来季の新監督にトニー・ラルーサ氏が就任する。76歳という、史上2番目の高齢での復帰となり、ホワイトソックスには35年振りの「帰還」だ。過去、アスレチックスやカージナルスを率いワールドシリーズを3度制覇しており、2014年には野球殿堂入りも果たしている。

普段、MLBを真剣に観ることはない自分にとっても、興味深いニュースだ。監督復帰も10年振り、且つこれほどの高齢での再就任は、最近の日本でも例がない。もちろん、プレーオフ敗退に終わった今季の雪辱を果たすべくその手腕を買われたわけであり、同球団で通算511勝という実績を残している「レジェンド」が指揮を執る新シーズンが今から楽しみでならない。

日本シリーズ前ではあるが、すでにNPBでも来季の監督人事が話題となり始めている。DeNAのアレックスラミレス監督が今季限りで退団が発表された。2021年は球団OBでもある三浦大輔氏が有力視されている。ここ最近、国内球団はOBの復帰のケースが頻繁にみられるようになったのは気のせいだろうか。現在、10球団が選手時代よりそのチームでの「顔」でもあった人物が指揮を執っている。ちなみに、最高齢が巨人の原辰徳監督、西武の辻発彦監督の62才だ。ともに、日本球界ではすでに複数回の優勝歴もあり、監督としてのキャリア・実績は充分だが、やはり米大リーグの重鎮と比べると、まだまだ「若僧」と呼ばれる年齢だ。

球団OBが率いることが多くなった日本のプロ野球ではあるが、果たして、チームを勝たせるという最大の目的のために最善の選択なのだろうか。ファンからの支持やチームカラーの継承など、様々な理由があるにせよ、チームを率いる最高位に求められるものは、やはり監督としての力量だ。かつては、他球団で実績を残したコーチや指揮官を招聘させるケースも少なくなかった。個人的には1989年オフ、それまで巨人2軍監督として指導力が知られていた須藤豊氏を、Bクラスの常連だった大洋ホエールズ(当時)が「強奪」(のように感じられた)したことを覚えている。そして翌1990年、大洋は3位というAクラス入りという結果を手にしている。

他にも、球団外部から有力な指導者を引っ張ってくることで、成績のみならず、チームの方向性等が変わったケースは多い。球団のスター選手だった人間を、監督としても育てたいという理由も理解できるが、手っ取り早くチームを勝たせるには、外様でも名将を連れてくることだろう。ホワイトソックスはまさに、チームを勝たせる最短距離の方法を取ったのだ。

FAなどもあり、資金力の違いでチームの優劣がはっきりとしつつある、現代のプロ野球。特に、両リーグとも、今季もその傾向が強く感じられた。今シーズンオフ、さらに監督人事は大きな動きをみせるかもしれない。球団のOBに拘らず、戦力が強大でなくとも、独自の采配でチームを勝たせるような名将の就任が、再び日本でもみられることを願いたい。(佐藤文孝)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA