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「ラ ファミリア」

「やっと全員揃った」

就任2年目のシーズン、キャンプインを前にしたアルベルト・プッチ・オルトネダ監督の言葉だ。

アルビレックス新潟の2021年は、若き至宝と呼ばれるプレーヤーの去就の行方が注目を集め、スタートした。他クラブよりオファーを受けていた本間至恩が、残留を表明したことを受け、指揮官はそう表現している。この短い言葉から、限りなく期待を膨らませてしまうの、は私だけではないだろう。

昨年までの主力だった数名が移籍し、新たな外国人選手の加入も無い。ヘッドコーチに就任すると言われている人物は、今も名前も明かされないままだ。それでも、ファン、サポーターは来るべき新シーズンに、希望を見出していることは間違いない。そう思わせるのは、やはりアルベルト監督の存在が大きいことに他ならない。

「ベースとなる選手は残る」そのコメントが聞かれたのは、昨シーズン終了後だ。ダイレクトに、チームの骨格となるプレーヤーの残留を意味するものと捉えられるも、渡邊新太や鄭大世、新井直人等といったレギュラーであり、アルビレックスの「顔」だった選手がチームを去っている。それでも、本間の残留が決まったこともあり、アルベルト監督が標榜するスタイルを体現できる選手が残ったことを、自らの言葉で発信した。

特に、ゴールキーパーの顔触れが今季のストロングポイントの一つだ。昨年、主にゴールマウスを守った小島亨介、藤田和輝の二人が、今シーズンも最後尾に陣取ることが心強い。ともに、セービング能力は勿論のこと、フィールド全体をパスでつなぐアルベルトサッカーの「扇の要」の役割を担えるキープレーヤーだ。期待の選手が多い中で、切磋琢磨するであろう若き両ゴールキーパーの伸びしろこそ、今季の新潟の浮沈を左右する気がしてならない。

2017年にトップカテゴリーからの降格が決まり、J2での戦いが今年で4シーズン目となる。過去3年間、ともすればクラブの進むべき方向を、見出せていないように感じてしまうサポーターも少なくないかもしれない。他の「名門」と呼ばれるクラブでも、抜け出せないでいるJ2という過酷なリーグにおいて、今シーズンも決して楽ではない戦いをくぐり抜けることになるだろう。それでも、アルベルト監督に率いられるチームは高いポテンシャルを秘めているような予感が止まない。

今季のJリーグにおいて、ニイガタのオレンジ色こそ、もっとも華やかさを感じられるシーズンとなる。「ラ・ファミリア」。その言葉通りに選手、スタッフ、サポーターは家族であり続け、一丸となって、新しいシーズンに挑んでいく。(佐藤文孝)

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ワールドベースボールクラシック、次回大会の開催は?

昨年からの新型ウイルス感染拡大の影響により、国内外、数多くのスポーツの大会が中止、延期となってきた。今年、開催されるはずだったワールドベースボールクラシックもその一つだ。

本来であれば、2021年は第5回大会が行われる予定だったが、昨年3月の時点で無期限の延期することがMLBより発表されている。開催時期ははっきりと定められていないものの、2023年までは行なわれない見通しだという。

前回大会では、開催国とも言えるアメリカが本国での決勝ラウンドで日本、さらにはドミニカ共和国を破り、初優勝を飾った。2006年の第一回大会ではグループリーグ敗退、その後もファイナル進出を果たすことが出来ず、苦戦が続いていた。米野球界や現役メジャーリーガーたちの大会に対する本気度が、決して高くはないとの見方も強かった中で、前回の優勝は多くの雑音を吹き飛ばす結果となった。

特に、準決勝での日本戦では結果こそ2対1の接戦となったが、試合内容では日本が圧倒された感が強い。特に打線は、7人のアメリカ投手陣に対し、僅か4安打に抑えられた。菊池のソロ本塁打で1点を挙げるのが精一杯で、打線の繋がりからの得点は、最後まで可能性を感じることが出来なかった。また、守備でも2度、勝負所でのエラーで失点を奪われている。対してアメリカは要所できっちりと得点を奪い、日本にチャンスを作らせなかった。雨の中、緊迫の展開が続いたゲームだったが、終始、アメリカの緻密とも言える戦い方が印象付けられたゲームだった。

五輪とは異なり、メジャーをはじめとする、世界中のプロ選手が集う場となるWBC。様々な問題から一部では存続が危ぶむ声もあるというが、回を重ねるごとに野球の魅力を感じさせてくれる大会だと思える。日本の連覇から始まり、第3回大会ではドミニカ共和国が、そして野球の母国、アメリカの初制覇と、何よりも、各大陸、地域の主役たちが真の頂点を目指す戦いであることが醍醐味なのだ。

今後、アメリカ国内での開催が困難となった際には、予選同様、世界各地での持ち回りで行うことも不可能ではないだろう。大会組織も改めて見直すことも視野に入れながら、大会の存続を強く願う。そう思う野球ファンは数えきれない程、存在するはずだ。

MLBや日本国内のプロ野球も、未だ、通常通りのシーズンを送ることが出来るかは不透明だが、野球の世界でもプロフェッショナルによる代表チーム結成の場を無くすことなく、ファンの夢をかなえ続けて欲しい。ワールドベースボールクラシック、この大会はもっと、面白く出来る。(佐藤文孝)

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再び欧州での衝撃を。香川真司、新たな戦いへ。

香川真司のギリシャ1部リーグ、PAOKテッサロニキ入団が発表された。昨シーズン以降、無所属の状態が続いていたものの、新天地として欧州5か国目となるギリシャの強豪を選ぶこととなった。

昨年、古巣であるセレッソ大阪や中東からのオファーも伝えられながら、決して首を縦に振ることはなかった。前所属のサラゴサを退団後もスペインでのプレーの可能性を探り、欧州を戦いの場として拘り続けた。その強固な意志は、今なお変わらずに持ち合わせる高い技術と共に、香川真司というフットボーラーの一部であり続けてきた。

かつて、香川のメンタルの強靭さが、強く印象付けられた場面がある。

2018年のロシアワールドカップ、戦前から不利が謳われた初戦のコロンビア戦、開始3分での相手DFの退場、そしてPKでの先制という劇的な展開が繰り広げられている。その流れを引き寄せたのは紛れもない、香川だった。自陣での混戦から出たボールをワンタッチで前線へ送ると、ディフェンスと競り勝った大迫がシュート、さらにキーパーがはじいたボールを今度はゴール前へ走り込んだ香川がもう一度シュートへと繋げた。

そこからのシーンは、香川というプレイヤーの頼もしさだけが表現され続けることに。会場がどよめきに包まれる異様な展開の中、ボールを要求し自身がPKを蹴るという意思を示し続ける。その後、キックの直前にも相手プレイヤーからの妨害ともとれる行為を意に介さず、落ち着いてPKを決め、W杯では自身初となる得点を挙げた。このゴールはロシア大会の日本代表の行方を大きく定めたとも言える、貴重な得点となったのは間違いない。究極の大舞台でありながら、その一連の立ち居振る舞いは恐ろしい程の冷静さを感じさせ、まるで香川だけが違う時間を過ごしているように感じられた。

若くして海外へと渡り、欧州を主戦場に戦い続けた香川だからこその、あの場面を演出することが出来たと信じている。2010年にドイツへと移って以降、10年以上が経った。Jリーグ発足以降、日本人選手が海外、欧州に渡ることはもはや当たり前となったが、何故か香川ほど海外のピッチが似合うプレイヤーはいないと感じるのはなぜだろうか。

新たに所属となるPAOKテッサロニキはビッグクラブとは言えないながらも、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグにおいて、いずれ主要国の強豪との対戦の機会が訪れるはずだ。新しい戦いに挑むとともに、欧州の地で「爪痕」ではなく、再び「衝撃」を起こしたとしても、決して不思議ではないだろう。(佐藤文孝)

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先発投手陣への奮起を。巨人元エース桑田真澄、コーチ就任。

巨人投手陣の再建は成されるのか。

現役時代、背番号18を背負いエースの役割を果たしてきた桑田真澄が、コーチとして現場復帰をすることが発表された。1月に入ってからのコーチ就任は異例であり、前触れもない突然の出来事の様に感じられた。

現役時、「3本柱」の一人として長年にわたり、チームの勝利に貢献してきた桑田氏は通算173勝を記録、そのほとんどが先発で挙げた白星だ。入団2年目には最優秀防御率のタイトルを獲得、沢村賞にも選出されている。若くして巨人投手陣の中心となり、江川卓、槙原寛己、斎藤雅樹らとともに一時代を担った本格派投手だ。

シーズンを独走状態で勝ち抜き、2年連続でペナント制覇を成し遂げたものの、日本シリーズでは目を覆うような惨敗に終わった、昨季の原ジャイアンツ。投手成績はここ数年にわたって、チーム防御率3点台と、決して悪い数字ではない。ただし、先発投手陣のコマ不足が明らかとなっており、昨年の巨人投手陣はエース菅野智之が14勝を挙げた以外は、戸郷翔征、サンチェスが何れも8勝と、物足りなさを感じてしまう数字だ。

さらに一昨年の最多勝投手であり、ポスティングで米大リーグ・ブルージェイズへ移籍した山口俊の代わりとなる投手を見出せないまま、1年を戦い終えていて、菅野も来オフでのメジャー移籍の可能性もある中で、試合を作りチームを支える投手の育成が急務となっている。

桑田氏は先発投手への要求として「135球」という、明確な数字を発している。自身の現役時同様、先発・完投を理想とする考えを、指導の根幹として育成を行っていくという。時代が違うとはいえ、桑田氏が現役だった1980年代後半から90年代のように、リードしている試合では、先発投手は9回までマウンドに登り続けるシーンが多く見られた。一試合に起用される投手が4人以上となる事はシーズンを通しても殆どなく、規定投球回をクリアする投手は各チームに4~5人が存在する時代でもあったのだ。

また、原辰徳監督のもと、チーム内での立ち位置も注目だ。投手コーチ補佐という役割でも、その存在感は決して小さくはない。引退後は現場以外での活動が長かっただけに、その独自の理論が伝統球団であるジャイアンツの組織において、どれだけの影響を及ぼすかも興味深い。現役時より、巨人というチームカラーからは一線を画し、どこか「異質」な雰囲気も感じられた元エースの復帰は、現代の巨人投手陣、いや、プロ野球界全体に大きな一石を投じる、なにやらそんな予感を憶えてしまう。(佐藤文孝)

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今場所を牽引した大栄翔。相手を圧倒し続けた押し相撲の魅力。

大相撲初場所は平幕の大栄翔の初優勝で幕を閉じた。13勝2敗、27歳の初の賜杯は、新たな一年の始まりの場所として、大きな期待を抱かせ、混迷の時代を生きる人々を勇気づける結果と言えるだろう。

一夜明け会見では「最大の目標だったので達成できてうれしい」と、喜びを語っている。

さらに、「立ち合いでの踏み込み、角度、鋭さがあった」と振り返った様に、自身の形である突き押しで攻め続け、2021年の初場所を力強い相撲を貫いた。両横綱不在、綱取りが注目された大関・貴景勝の不振と、ネガティブな話題が先行した場所を、初日から存在感を発揮し、牽引した。

今場所の大栄翔の強さを象徴した取り組が、7日目の隆の勝戦だ。

初日から6日間続いた3役力士との対戦で全て白星を挙げ、今場所土俵に上がる役力士との最後の一番。

既に勝ちっぱなしで幕の内単独トップを走っていた中で迎えたこの日の取り組みも、重圧とは無縁だった。

立ち合いで思い切り頭から当たると一瞬で相手の上体を起こし、何もさせないまま突き押しで土俵の外へ押し出し、関脇を圧倒。真正面からぶつかった立ち合いで聞こえた、激しい唸り声が気迫を表していた。

中日以降、二つの黒星を喫したものの、場所の終盤の優勝争いにおいて大関・正代との一騎打ちとなったが、星の差では終始リードしていた他、相撲内容でも勝っていた。カド番での今場所、初日より慎重さから本来の力を出し切れず、土俵際での薄氷の勝利が続いた大関とは勢いと躍動感が比較にならなかった。もう一人の大関である朝乃山、昨場所準優勝の照ノ富士ら、他の上位陣の相撲も影を潜めるほど、令和3年の初場所は大栄翔の独壇場と言える場所だった。

昨年は5場所の内、2場所で二桁勝利、秋場所では東の関脇を務めている。今場所の前頭筆頭での優勝により、返り三役となる春場所では大関復帰が有力視される。会見で来場所への意気込みを「関脇での勝ち越しを目指したい」とコメント。

千秋楽、隠岐の海戦を勝利し初優勝を決め、喝采を浴びながらも、表情は険しいままだった。土俵上では決して崩すことのないその顔つきは、27歳とは思えない程の、落ち着きと野武士のような荒々しさを感じさせる。対戦相手をぶちかましで吹き飛ばしてきた相撲は来場所以降も、相撲ファンの注目を浴びる筈だ。今年最初の主役となった大栄翔は、これまでの「実力者」という枠から一気に飛び出し、相撲界の新たなスターとしての、さらなる飛躍の予感を抱かせる。(佐藤文孝)

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RIZIN東京ドーム大会開催、夢の大舞台へ

昨年の大晦日を彩った熱戦が、いよいよあの場所へ。

総合格闘技RIZINは今年の初開催が3月14日、東京ドームを舞台に行うことが発表されている。

現在も収容人数の制限はあるものの、大舞台であることには変わりはない。設立から6年目を迎えるRIZINが、また一歩前へ、歩みを進める。

東京ドームという、最大級の会場では、やはりそれ相応の対戦カードが必要となってくる。選手のネームバリュー、さらには試合内容も、盛り上がりを伴うことをファンは強く望んでいる。

RIZINがその流れを引き継いだイベントでもあり、「世界最高峰の戦い」とも呼ばれたPRIDEも、4度、東京ドームでも大会が行われている。まさに「ドームクラス」と呼ぶに相応しい戦いが繰り広げられ、多くのファンの記憶に残っている。

最も記憶に残るのが2000年の5月1日のグランプリトーナメント。90分を戦い抜くという、異常とも呼べる試合となった桜庭和志対ホイス・グレイシー戦。一連のグレイシー一族との因縁、確執がプロレス的なサイドストーリーとなり、試合前から盛り上がりを見せたが、試合自体も想像を超えた展開の連続となり、ファンの大喝采を浴びた。

1997年には、プロレスラー高田延彦と、格闘家として神秘的な存在となっていたヒクソン・グレイシーとの歴史的一戦が、さらにその高田の現役引退試合として2002年に「ありえなかった」田村潔司との試合も行われる等、ビッグネームの参戦が話題を呼んできた。また、アンダーカードと呼ばれる試合においても、数多くのメインイベンター級のファイターが名を連ねるのが当たり前となり、まさに夢の舞台とも言えるのが、東京ドームのリングだ。

昨年の大みそかには堀口恭二がバンタム級のベルトを奪還、那須川天心の試合にはK-1の武尊が訪れ、どよめきが起きた。五味隆則のキレ味は相変わらずであり、さらにレスリングメダリストの太田忍は持ち前の格闘センスを如何なく発揮し、ベテラン所英男を追い込んでいる。朝倉兄弟の再浮上も期待されるなど、「点」が何本もの「線」を紡ぎ続けている。現在のRIZINを彩る多くの選手、そしてファンが一体となって燃やし続けてきた格闘技の熱を、東京ドーム大会を集大成ではなく、ステップとしてさらに膨らませていきたい。

RIZINの榊原敏行代表は参戦選手について「新たな形でRIZINの舞台へ上がる世界中の選手たち」の招聘も語っている。これまで日本の総合格闘技を盛り上げてきた選手に加え、さらに海外からまだ見ぬ強豪が東京ドームの中心に立つことになるのだろうか。大舞台に相応しく、観ているものの胸を震わせるような、華やかなカードを期待したい。(佐藤文孝)

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本間至恩、アルビレックス新潟残留を望む!

新潟の至宝と呼ばれる男の行きつく先は、まだ見通せていない。

サッカーJ2アルビレックス新潟は今月20日、今シーズンの新体制を発表した。新加入の選手、コーチングスタッフの顔触れとともに、全プレーヤーの背番号も伝えられている。サポーターが新たな戦いに向け、想像とイメージを膨らませる選手たちの背負うバックナンバーの一覧に「異変」がみられた。

エースナンバーである『10』が空欄となっていたのだった。昨シーズンの背番号10、本間至恩の去就が定まっておらず、新体制発表のこの日、新潟の所属選手に記されることはなった。今年に入り、J1昇格となった、徳島ヴォルティスへの移籍が報じられながらも、今なおどちらのクラブからの正式発表がないままだ。残留、移籍、もはやどのよう結果を迎えるとしても、複雑にこじれていることは容易に想像できてしまう。

一昨年よりレギュラーに定着し、現在20歳の本間はアルビレックス新潟において、すでにチームの根幹をなすべき存在だ。リーグ、いや、日本屈指とも言える得意のドリブルは相手ディフェンスを切り裂くような威力を秘めており、新潟のストロングポイントの一つだ。さらに昨シーズンは味方のゴールに直結するラストパスや、自らが切り込んでのミドルレンジからの豪快なシュートでネットを揺らすシーンもみられた。試合を決定付ける存在として成長し、自己最多となる7得点7アシストという数字以上に、相手チームにとって衝撃的なほどのインパクトを残し続けた。

地元出身、下部組織からの「生え抜き」ということもあり、「新潟県民の孫」と呼ばれるなど親しまれ、愛され続けている。トップカテゴリーを離れることとなり、失意と共に、新たにJ2を戦うこととなった3年前から頭角を現し、同じくアルビレックスを支えた渡邊新太らとともに、その躍動感ある動き一つ一つに、数えきれない程のサポーターが新潟の新しい未来を重ねてきた。

果たして、新潟の地が生んだ才能は今シーズンの開幕を、何色のユニフォームを纏いピッチに立つのだろうか。以前より、欧州への移籍の可能性も伝えられてきた新潟の至宝、本間至恩。ここにきて国内移籍も急浮上し、新潟サポーターが思い描いた、若きドリブラーの未来とは変わりつつあるかもしれない。だが、やはりオレンジ色の背番号10を背負い、2021年シーズンもビッグスワンスタジアムの芝を踏み続けて欲しい。ニイガタから世界へ飛び立て、本間至恩。そう、強く願う。(佐藤文孝)

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キャンプイン目前、2021年、一軍定着を狙う若武者たち。

プロ野球は来月1日のキャンプインに向け、各球団、そして選手たちの話題がにわかに聞こえてきている。

千葉ロッテの佐々木朗季は今季も1軍キャンプに帯同することが決まり、キャンプ中での「実戦デビュー」、さらには開幕ローテ入りの期待も高まって来た。昨シーズンはフィジカル強化に重点を置き、公の場でのマウンドでの投球は見られなかった。プロ2年目、令和の怪物がようやく、そのベールを脱ぐ時が来たとの声も多い。

佐々木と同じく、鳴り物入りでプロ入りを果たしながらも、素質の開花が待たれるプレーヤーは他にもいる。

中日の根尾昂もその一人だ。4球団が競合したドラフトからすでに3年目を迎える今季、根尾も1軍キャンプ参加が決まった。昨年までの2年間、1軍出場は果たしているものの、シーズンを通して過ごしたのは主に2軍だった。プロの水に十分になれたであろう2021年シーズン、ドラゴンズの背番号7にとって勝負の年とも捉えられる。

2018年ドラフトで、根尾と共に4球団が競合したのが小園海斗だ。こちらはルーキー時には1軍レギュラーに定着するなど58試合に出場、4本の本塁打も放つなど、前評判以上の活躍をみせている。だが、さらなる飛躍が期待された昨年は僅か3試合に止まり、二年目の壁に阻まれた格好だ。2軍ではウエスタンリーグで最多安打を記録していることからも、潜在能力の高さを示した。3年目の今季は再び1軍での脚光を浴びる場面が訪れるだろうか。

根尾、小園と同期であり、リーグを越えた「好敵手」として括られている千葉ロッテの藤原恭大。2年目の昨年は26試合の出場ながらも、着実に成長の跡をみせた一人だ。シーズン終盤までは2軍生活だったものの、チームの緊急事態での1軍昇格、以降はレギュラーに定着し、クライマックスシリーズ進出に貢献した。要所で貴重な一打を放つなど、確実に爪痕を残したシーズンと言えるだろう。勢いを掴んだまま、3年目は開幕からの定着を狙う。

昨年、シーズン最終戦、本拠地である神宮球場で待望の1軍デビューを果たしたのが奥川恭伸だ。佐々木と共に、大物ルーキーとしての視線を集めながら1年を過ごし、迎えた1軍の先発マウンド。2回を投げ5失点、9本の安打、本塁打も浴びる結果に終わった。これ以上ない程のプロの洗礼を一身に受けた経験は、未来を背負う右腕にとって今後、長く続くプロ野球人生に活かされるはずだ。

プロ入団時よりファンを大いに沸かせ、同じく実力の開花が待たれる佐々木や、多くの若きプレイヤーの切磋琢磨することで、激動の世の中に活力を与えるほどの眩いプレーを期待したい。(佐藤文孝)

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ジュビロ磐田、現状を打ち破る、若きプレーヤーへの期待。

ジュビロ磐田がひと際、賑やかな話題に包まれている。

クラブOBの中山雅史が今季より、トップチームコーチに就任、18日の今シーズン初の全体練習で「現場復帰」を果たしている。グラウンド上では早速、若手やベテラン等、多くの所属選手たちにアドバイスを送っているという。お馴染みの現役時から明るい性格は変わっておらず、指導者となってもムードメーカーぶりを発揮している姿が目に浮かぶ。果たして、日本サッカー界のレジェンドの加入はジュビロを救う、「切り札」となれるだろうか。

かつて、アジアチャンピオンにも君臨し、Jリーグ屈指の強豪クラブだったが、ここ数年はタイトルはおろか、トップカテゴリーであるJ1の舞台への復帰、そして定着を目標に掲げている。決して簡単ではない、その目標の実現に向け、近年はクラブOB、さらにはベテランプレーヤーの加入が目立っている。

指揮官は2000年代初めの「黄金期」を率いた鈴木政一監督が昨季途中より就任、コーチングスタッフも中山氏をはじめ、クラブOBの名が並ぶ。

また、プレーヤーでも昨シーズン途中にはガンバ大阪より、ベテラン遠藤保仁が期限付き移籍で加入、下位に低迷していたチームを牽引し、大きな話題となった。今月で41歳を迎える遠藤は引き続きジュビロで戦うことになり、フィールドを統率する存在となりそうだ。さらに、2021シーズンの注目の移籍選手として、横浜Fマリノスから大津祐樹の加入が発表されている。

クラブに強い影響力を持つOBやベテラン選手の存在は、シーズンを戦う上で重要となるのは言うまでもないだろう。早期に立て直しを図るためには、実績のある指導者、選手が求められることも確かだ。

一方で、J2での戦いから抜け出せず、大きな転換期でもある現在は新たな、若き戦力の奮起も不可欠。近年、ジュビロ磐田というクラブは選手、フロントと、いずれも前面に出る顔触れに、フレッシュさが物足りないような気がしてならない。

低迷が続くクラブの流れを変える力を秘めた、はじけるような躍動感が伝わる若手プレーヤーが多くいると信じたい。そして、栄光の歴史を知る大物たちからクラブの伝統を引き継ぎ、自らが主役と名乗りを上げる、新たな選手の出現こそ、低迷を打破するために必要な要素だ。

中でも、今年で24歳となる五輪世代、小川航基は、その筆頭ではないだろうか。

かつて同じく背番号9を背負い、ゴールを奪い続けたレジェンドのもと、ストライカーとしての嗅覚、得点感覚をさらに磨き上げることで、J1復帰への原動力となれるはずだ。殻を破る時は、来た。(佐藤文孝)

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悔しさを原動力に。丸佳浩と巨人の逆襲への新シーズン。

丸佳浩は巨人のユニフォームを着て3年目を迎える。昨年、一昨年と全試合出場を果たし、タイトルこそないものの、打撃成績は何れもリーグ上位に名を連ねるなど、カープ時代同様の打棒を揮い続けてきた。

さらに巨人のリーグ連覇にも貢献し、個人として5年連続でシリーズに出場するなど、攻守に渡りその存在感を増し続けている。

ただ、昨年の日本シリーズでは4試合で12打席に立ち、安打は僅かに2本。初戦では好機にボール球に手を出し凡打に終わったことで、シリーズの流れを失ったとも言われ、坂本、岡本らとともに主軸としての奮起も期待されたが、ホークス投手陣の前に最後まで快音は聞かれることはなかった。

誰もが認める球界屈指の打者でありながらも、未だ日本一を手にしておらず、ここ2年は4連敗でパ・王者の前に屈している。当然の如く、中心打者である丸には批判が集中したことは想像に難くない。

さらに、7年連続でシリーズ敗退という、パ・リーグに圧倒され続けている現実を突きつけられる中、リーグ間の実力差、さらにはセ・リーグの質を問うファンの声も聞かれた。巨人のみならず、セ6球団のファンにとっては気分のいい話題ではないのは明らかだ。何より、その責任を強く感じているのが丸自身ではないだろうか。

原ジャイアンツを中心に、セ・リーグにも指名打者制導入案などの話題が躍ったものの、今季も現行のまま、シーズンを迎えるだろう。丸移籍以降、シーズンでは連覇を果たすなど名門らしい強さをみせつつも、オフを笑って迎える為には、やはり選手権タイトル奪還が至上命題となる。

チームは昨年末にFAでの新戦力として、DeNAから梶谷隆幸、井納翔一を獲得した。いずれも実績のあるプレイヤーであり、丸の加入以来となる3シーズンぶりのFA入団だ。巨人への移籍という「重圧」に打ち勝った丸と同様の活躍が期待される。また先日、丸は同級生である菅野智之とともに日本一を誓ったことが伝えられている。今季のメジャー移籍を断念し、巨人で戦うことを決めた際に連絡を受けたという。新シーズンも共にジャイアンツの主力としての期待が大きい両者だからこそ、丸の「心強いと思った」という言葉は紛れもない本音だろう。

共にリーグを沸かせてきた盟友と共に挑む新シーズン。リーグ3連覇、そしてパ・リーグ打倒に向け、ジャイアンツの逆襲の原動力となれるか。新しい時代の背番号8を背負い、悔しさを誰よりも知る丸佳浩こそ、今シーズンのカギを握っているような気がしてならない。(佐藤文孝)