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再び欧州での衝撃を。香川真司、新たな戦いへ。

香川真司のギリシャ1部リーグ、PAOKテッサロニキ入団が発表された。昨シーズン以降、無所属の状態が続いていたものの、新天地として欧州5か国目となるギリシャの強豪を選ぶこととなった。

昨年、古巣であるセレッソ大阪や中東からのオファーも伝えられながら、決して首を縦に振ることはなかった。前所属のサラゴサを退団後もスペインでのプレーの可能性を探り、欧州を戦いの場として拘り続けた。その強固な意志は、今なお変わらずに持ち合わせる高い技術と共に、香川真司というフットボーラーの一部であり続けてきた。

かつて、香川のメンタルの強靭さが、強く印象付けられた場面がある。

2018年のロシアワールドカップ、戦前から不利が謳われた初戦のコロンビア戦、開始3分での相手DFの退場、そしてPKでの先制という劇的な展開が繰り広げられている。その流れを引き寄せたのは紛れもない、香川だった。自陣での混戦から出たボールをワンタッチで前線へ送ると、ディフェンスと競り勝った大迫がシュート、さらにキーパーがはじいたボールを今度はゴール前へ走り込んだ香川がもう一度シュートへと繋げた。

そこからのシーンは、香川というプレイヤーの頼もしさだけが表現され続けることに。会場がどよめきに包まれる異様な展開の中、ボールを要求し自身がPKを蹴るという意思を示し続ける。その後、キックの直前にも相手プレイヤーからの妨害ともとれる行為を意に介さず、落ち着いてPKを決め、W杯では自身初となる得点を挙げた。このゴールはロシア大会の日本代表の行方を大きく定めたとも言える、貴重な得点となったのは間違いない。究極の大舞台でありながら、その一連の立ち居振る舞いは恐ろしい程の冷静さを感じさせ、まるで香川だけが違う時間を過ごしているように感じられた。

若くして海外へと渡り、欧州を主戦場に戦い続けた香川だからこその、あの場面を演出することが出来たと信じている。2010年にドイツへと移って以降、10年以上が経った。Jリーグ発足以降、日本人選手が海外、欧州に渡ることはもはや当たり前となったが、何故か香川ほど海外のピッチが似合うプレイヤーはいないと感じるのはなぜだろうか。

新たに所属となるPAOKテッサロニキはビッグクラブとは言えないながらも、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグにおいて、いずれ主要国の強豪との対戦の機会が訪れるはずだ。新しい戦いに挑むとともに、欧州の地で「爪痕」ではなく、再び「衝撃」を起こしたとしても、決して不思議ではないだろう。(佐藤文孝)

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